神社に立つのぼり旗の種類と特徴
神社に行くと、縦長の旗のようなものが建てられているのが目に入りますが、
あの旗の正しい名前や種類、意味まで知っている人は珍しいのではないでしょうか。
ここでは、その神社に立つのぼり旗の意味について解説します。
神社に立つ縦長の旗は「のぼり旗」といい、「祈願のぼり」と「奉納のぼり」の2種類があります。
祈願のぼりとは、神社自身がその御神徳を表示することで参拝者に対して分かりやすく示したり、
参拝者がその祈願した内容を神様の近くに示すことで成就を願うもので、奉納のぼりとは
一般的に参拝者や氏子によって建てられるもので、わかりやすくいってしまうと
神社を立派に見せるための飾りの意味があります。
そのため、一般的には祈願のぼりは「縁結び」「厄除け」や「家内安全」、
「合格祈願」などの御神徳や神社の名前などを大きく記したものになります。
一方で奉納のぼりは装飾の意味合いが強いため、形式は様々です。
ですから「奉納」の文字が目に付くように記されていたり、「初詣」などのイベントを
大きく表示しているケースもあります。
また、とくに奉納のぼりには奉納した人の名前を書く欄が設けられているケースもあるのも大きな特徴です。
神社に使われるのぼり旗の素材や色
神社ののぼり旗には前述したような種類と特徴がありますが、それぞれの作りも異なっています。
祈願のぼりは赤地に白い文字か、白地に赤い文字の2色を用います。
またサイズも横600mm×縦1800mmという一般的なのぼり旗のサイズで作成されることが多いです。
一方で奉納のぼりは神社を装飾して信仰心を高め神様を喜ばせることが目的なので、
色や大きさに一定の決まりはありませんが神社によって定められてることがありますので、
奉納を希望する場合は内容を神社にあらかじめ確認することが重要です。
奉納のぼりのサイズには決まりはなく、大きいものでは15mに及ぶものもあります。
そのような非常に大きいのぼりの場合は専用の工事を必要とするケースもあるということです。
神社ののぼり旗の素材には頑丈な綿がよく用いられます。
街中で見かけるのぼりにはポリエステルなどが用いられることが多いですが、
神社では重厚感があり長い期間痛みづらい厚手の綿を用いるのが一般的です。
奉納のぼりは前述したように非常に大きいものもあるため、綿生地の中でも厚くて丈夫な
「79A」や「11号帆布」、さらに厚い「榊」「幣」といった種類を用いることもあります。
このように神社ののぼりは街中ののぼりと違ってそのもつ意味や目的に従って色や素材が定められています。
もし奉納する際はこれらに留意して神社と相談しましょう。